beronomi_ryokoの日記

ベロ飲みストの日記です

経営学部 学生諸君!ワイナリーへ行こう!

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『農家さん』と聞くと、私は実家のご近所の畑のおばあちゃんを連想します。

四季折々の野菜が育ち、それらが良い塩梅になると『もじきにおいで〜』と電話をしてきてくださいます。100歳近いおばあちゃんです。

大好物は大手チェーンのピザ屋さんのピザ。

『農家』と聞くと、近年では成り手がいなかったり後継者不足問題で先行きが不安など、少しさみしい話題をちらほらと耳にします。人員不足にも関わらず、消費者は国産品を求める・・・。矛盾に満ちた日本の一次産業の実態です。 

 

 ですが、ベロ飲みストは最近異なるタイプの『農家さん』とお仕事上で関わりを持てています。

それが国内のワイナリーさんです。

近年日本ワインが脚光を浴び、国外でも日本のぶどう品種を使用し醸造された日本ワインが注目されているのです。そんなワイナリーさんへお邪魔し、お話をお伺いする機会を沢山いただいています。

 

でもなんでワイナリーさんと農家さんを繋げるんだよ、ベロ飲みスト!

と思われる方もいらっしゃるかと思います。なぜつらつらとこのような文章を執筆したのか。上記にもありますが、それはワイナリーさんが普通の農家さんとは少しタイプが違うからです。 

 

ワイナリーさんとは、

 

『メーカーであり、マーケターであり、スーパーセールスでもある。』

 

このカッコ良いセリフは、私の上司が言い放った言葉です。

実際にワイナリーさんでお話を聞いてみますと、1年の大部分をぶどうのお世話、仕込み、醸造に費やし無事ワインが完成したと思ったら、もう来年のぶどうの為畑の準備が始まる。そんな中で、メーカーであるワイナリーさんご自身が直接レストランなどに売り込みに行ったり、自社のコーポレートサイトを更新したり・・・。日本のワイナリーさんのほとんどはミニマムワイナリーと呼ばれる家族経営であるパターンが多いのです。ですので、売り込みに行く方も醸造責任者さんだったりします。つまり、『メーカーであり、マーケターであり、スーパーセールスでもある。』という言葉は事実なのです。であるにも関わらず、ワイナリーさんはみなさん揃って同じことを口にします。

 

『我々は農家だからね』と。

 

もはや農家さんの域をだいぶ超えているにも関わらず、あくまで本質は『農家』という部分にあると。どんな生産品にも同じことが言えると思いますが、『良いワインは良いぶどうから』なのです。

近年では、契約農家さんをそれぞれお持ちのワイナリーさんもいらっしゃいますが、同時にほとんどが自社畑を所有しています。都市型ワイナリーさんも、ぶどう産地にぶどう畑を持っていたりするのです。

 

元・大手自動車メーカー販売営業の立場としてはあり得ない形態に驚きました。

ベロ飲みストがかつて行っていた営業の仕事とは、あまりに異なっていたからです。高度なマーケティングにより企画・生産された商品を、エンドユーザーさまへ提案するモノではありません。

ベロ飲みストが在籍していた企業はありがたいことに、業界では最大手の知名度を誇っていました。どちらかと言うとエンドユーザーさまからのお問い合わせが多く、購買意欲の高いユーザーさま向けの営業スタイルでした。(とは言え、自動車販売業営業のみなさんがどんなに大変な努力をされているのかは理解しているつもりです。みなさん、本当にお体にはお気をつけて・・・)

 

少々話が脱線しましたが、要するにワイナリーさんが行っていることとは

『資材調達』『商品企画』『研究開発』『製造』『生産管理』『商品企画』『宣伝・広報』『営業』。

 

専門家の方からしたら、あまりに大雑把なカテゴリ分けかもしれませんがこの文章上ではざっくりと書かせてください。日本ワインに関してもまだペーペーの新人なので、一丁前に知ったかぶり書きやがって位にお留めおきくださると幸いです。

自社製造・販売にしても、農家さんにしても、はみ出る立ち位置なのではないかと言うことなのです。そもそも農家さんは基本的に生産されたお野菜や果物を加工しないで出荷するのが主流です。なぜならコストがかからないから。ぶどうだってそのまま生で食べれた方が加工コストがかからなくて済むものです。

 

でもワインにする。なぜか。歴史と情熱があるからだと思うんです。

 

日本ワインの歴史を紐解くととても古く、様々な人の一生をかけた努力があります。

 ドラマではなく、努力です。歴史的なものを書き出すと本当に長くなるので、それはまた別の執筆にしたいと思います。ワイン造りをされている方は本当に煮え滾る情熱をお持ちです。お話を聞いていると興奮して鳥肌が立ちます。そして自社のワインに誇りを持っている。当たり前かもしれないことですが、異業種からこの業界に入ってきたベロ飲みストにとって、本当に素晴らしいことだと思います。

 

そこで常々思うことがあります。

 

経営系の学生諸君、今すぐ日本のワイナリーさんに手伝いに行ってきてください。

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これから起業しようとしている学生さん、もしくは経営系の学部に在籍している学生さん。卒論のテーマに困っている学生さん、1回で良いので、ワイナリーさんに行ってみましょう。9月頃からワイナリーさんはぶどう収穫のボランティアさんを募集しています。しかも、ワイナリーさんは日本全国どこに行ってもみなさん親切です。

この他に類を見ない経営形態の実態を知ることができ、尚且つ実際に体験もできる。素晴らしいではありませんか。インターンシップも良い経験ですが、ぶどう収穫もプラスαでさらに良い経験になること間違いなしです。

 

今日の日本の農家さんの新しいカタチを知る切り口としても、20代の内にぜひぜひ体験していただきたいと思います。